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人のタブーを笑うな

戯言

学部時代に「文化人類学入門」的な一般教養科目を履修したことがある。

当時その授業は「空から単位が降ってくる」と形容されるほどの楽勝科目で毎年多くの履修生で賑わっていた。

僕も全く単位を気にしていなかったかといえば嘘になるが、実際に受けてみると案外興味深い点も多く、学びの多い授業の一つだったと記憶している。

その授業の中で「タブー」についての小話があった。

タブーはもともと文化人類学で生まれた言葉で、Wikipediaによればポリネシア語で「強く徴づけられたもの」を意味する

文化には必ず何かしらのタブーがあって、そのタブーが生まれた背景を探ることはその文化を知るために必要なものであり立派な研究対象だ...みたい話だった気がする。

一般的にタブーというと「よくわからないが触れてはいけないもの」みたいな意味で使われる。その発展として「打破すべきもの」というニュアンスを帯びることもある。僕もそれまでそういう認識をしていたので、印象に残ったのだと思う。

この話を踏まえれば、その強く徴づけられたものが生まれた背景には何かしらの文化があるということだ。

自分には理解できないことを他人が盲信していると感じられる時、その対象にタブーの烙印を押し、大したことがないものと切り捨ててしまうことがある。

しかし、その烙印の下には言葉では説明できない、その人、その集団の文化が眠っていて、実はそれがとても大切なものだったりするのではないか。

レッテルを貼り付ける前に、どうしてそういうことになっているのだろうと考える余裕を持ちたい。