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その科学が成功を決める

久々に読んだ

その科学が成功を決める

その科学が成功を決める

今となっては恥ずかしい思い出話だが、いわゆる自己啓発書と呼ばれるような本をまとめ読みした時期があった。デール・カーネギーやスティーブン・コービーなどを読み漁った。結局そこから学んだのは、自己啓発書は一冊読めば十分だ、ということだった。そして、もしその一冊を選ぶならどれにするかと問われれば、僕はおそらく本書を選ぶ。

勘違いして欲しくないのだが、本書は正確には自己啓発書の範疇に属する本ではない。これまでに人類が行なってきた人間に関する科学研究の紹介と、その結果導かれる事柄に関して書かれた本だ。

例えば、子供は褒めて育てるべきか否か。それを確かめるべく、ある実験が行われた。子供を集め、パズルを解かせ、正解かどうかによらずほとんど正解していたと告げた。そして、褒めたり、褒めなかったりして、その後の子供の反応を調べた。一般的に子供は褒めて育てるべきだとされているが、それは果たして真実なのか。

実験の結果は、部分的にこの考えを否定している。

良い成績を収めたことだけを褒められた子供は失敗を極度に恐れるようになったのだ。次の解くパズルを選ぶ時、簡単なパズルにしか手を出さず、しかも、少し分からないものが出ただけでヤル気を無くしてしまうようになった。

その一方で、努力を褒められた子供は逆の反応をしめした。自ら難しいパズルに取り組むようになり、解けない問題があっても粘り強く取り組むようになったのだ。

こんな感じで、一般的によしとされている事柄の科学的妥当性について検証した様々な研究内容が広く紹介されている。各章単位で話題が変わるので、スキマ時間に読むのにも適しており、面白い本だと思う。