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僕は何故情報学の道を選んだか、そしてそれが正しかったと思うのか

この9月に、僕は修士(情報学)の学位を拝領し、晴れて学部も合わせた5年半の大学生活を終えた。

そもそもなんで情報学の道に進んだのかと言うと、僕が高校生だった頃に「コンピュータ・ネットワーク工学科」が早稲田大学に新設されて、初見で抱いた「コンピュータでネットワークか、、、面白そうかも」という謎の感想と興味からであり、そして早稲田に行きたいと思っていたのは、中学生の時に見た箱根駅伝における早稲田大学の佐藤敦之選手(現中国電力ハーフマラソン日本記録保持者)の走りに「僕もあの臙脂色のユニフォームで箱根を走りたい」と思ったからだった。

情報学修士としての僕があるのは間違いなく早稲田と佐藤選手のお陰であり、僕は情報学の道に進んでよかったと心から思っている、故に、大変に感謝している。今回は感謝の思いを形にすべく、情報学に進んでよかったなぁと僕が思う所以あたりについて書きなぐりたいと思う。

まず客観的な事実として、コンピュータが現代社会においてますます重要な役割を果たすようになってきており、その過程で多くのホワイトカラーの仕事がコンピュータによって置き換えられて行っているが、そのコンピュータを動かすプログラムは人の手で書かざるを得ない状況にある、ということだ。どうやら僕達エンジニアの仕事がなくなることは当面なさそうだし、僕達が頑張ったがために仕事を奪われる人はいるかも知れないが、そのような仕事にすがっていること自体が既に時代錯誤なのである。

次に、エンジニアの文化を知れたことだろう。僕の友人に「エンジニアの情報共有を促進する」という課題に取り組むベンチャーを立てた奴がいて、彼は先日とあるスタートアップ系のイベントで彼らの作っているサービスのプレゼンを行なった。その時に出た質問で「いい情報は独占しようかな?と邪な気持ちになるが、エンジニアがこうする動機・理由を教えて欲しい。」というのがあって、僕としては自分の持つ情報をどんどんアウトプットして他人と共有する、というのが半ばあたり前になっていたから、たしかに他の業界だとそうかも知れないなーと思うと同時に、エンジニアの文化の素晴らしい一面を改めて思い知った気がする。

そして、なによりここで出会えた多くの友人達の存在だ。もちろん、他の道に進んでも同様に多くの出会いがあったのだろうと思うけど、情報学の世界での出会いはちょっと違う側面がある、と思う。例えば、ソニーとパナソニックのエンジニアが会って、もちろん社内の秘密を外に出せないというのはあるけど、それ以上に前提となる知識ややり方が会社毎に大きく異なるから、そもそも話してもあまり共感できない場合も多いのではないだろうか。その一方で、情報学の世界では多くの場合共通の標準に従って製品を作るし、共通のオープンソースソフトウェアのプログラミング言語を使ったり、共通の敵(IEとか)がいるから、初対面の全く異なる会社の人とも技術的な話をできるし、共有できる。もちろん、この側面があるからこそ、前述の情報共有の文化が成り立っているのだとも言えるだろう。

そんな感じで、僕は毎日を楽しく過ごしている。ありがとう、早稲田大学、ありがとう、佐藤敦之選手。僕は早稲田大学に進学しなかったし、陸上競技もやめてしまったけど、感謝の気持ちを忘れずにこれからも歩んでいきます。