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茂木さんが講演でかなり良いこと言ってるからメモ

茂木さんの講演「いかに生きるか」 - My Life Between Silicon Valley and Japan
別に梅田さんのはてなダイアリーを購読してる訳ではないんだけど、たまたま久しぶりに立ち寄った時に上記の日記を読みまして。

ダウンロードした音声を飛行機の中で聞きました。素晴らしい講演でした。特に「無意識の垂れ流し」と「人間の尊厳」の話がとても良かった。

茂木さん、Thanks!
茂木さんの講演「いかに生きるか」 - My Life Between Silicon Valley and Japanより一部抜粋

興味をそそられたので実際にダウンロードして聞いてみました。
ファイルサイズ65M、全部で70分という講演。
流石に長いので1.4倍速で聞いたんですが、実に素晴らしい!と私も思いました。
あまりに良かったので後続の為に私が聞きながらとったメモを晒します。
興味を持った方は是非実際に聞いてみるといいと思いますよ。

話若干脱線しますが

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング


この本の中で著者が「アメリカでは本を朗読したものが聞けるサービスがある」みたいなこと言ってます。読んだ当初は「えー」って思ったけど、案外アリなのかな〜なんて思いました。
脱線終わり

個人的に印象的な部分

完全な引用ではないですが、言ってることはだいたいこんな内容だったはず

人は心の中でいろいろなことが浮かぶけど、すべてを相手に伝える訳ではない。
何を伝え、何を伝えないのか
その選択に「人の尊厳」がある

人生の究極の目標は人格の陶冶*1である

いかに生きるか

以下、聞きながらとったメモをほとんどそのまま。1.4倍速で聞きながらとったメモなので意味不明な部分もあると思いますが、そこら辺は想像力で補完するか講演を実際に聞いてみてくださいな。

正解のある問題とない問題
  • 世の中には正解のある問題とない問題がある
  • 脳にとって大事なのはない問題の方だ
  • 国語には確固たる正解というものが比較的ない(数学とかと比べて)
  • 歴史も時とともに変わる。聖徳太子は最近は存在しなかったという説も出てきたし。
  • ここでいう正解がない問題というのは、学校でテストにできるものばかりではない。むしろできない方が多い。
  • “いかに生きるべきか(=道徳)”という問題には答えがあるのかないのか分らない。これは大人も日々悩み苦しんでいることだ。
強化学習について
強化学習
ある行動をするとドーパミンが分泌され、その前に行っていた行動が強化される。これは教師あり学習ではなく、教師なし学習のメカニズムである。
  • 良い行動をするとドーパミンがでてその行動を強化する⇒またやりたくなる
  • 生物学的に説明できるものもある。
    • 例えば素敵な異性にあってドーパミンがでて、また会いたくなる
      • それが恋愛である(脳科学の立場から見た)
    • これは優れた子孫を残したいという本能があるから、ある程度説明できる
  • 難しいのは社会的に構築された価値感だ。
    • 例えばお金の価値とは我々の主観によるものだ。
      • 本来は単なる紙切れに過ぎない。
    • 他にも女性は鏡を見ながら化粧をしているときドーパミンが出ていることが知られている。
      • 化粧で美しくなる⇒これも主観。美すらも相対的。
        • 平安美人は現代では美人とは言えない。
      • つまり美には社会的な評価が含まれている。(ダビンチの絵と素人の絵の違いなど)
    • 他人と目が合うとドーパミンがでる
      • 関係性欲求。相手に認めてもらいたいという欲求が目があうことで満たされている。
なぜ生きることに答えが無いのか?
  • 強化学習が人間の脳にとって一番大事なものだ。
    • 強化学習(=生きる)には正解がないというのが生きることの難しさの原点だ。
  • では、なぜ生きることに答えが無いのか?
    • それは「他人と一緒に生きるから」だ
  • 他人の心を読み取る→脳科学の分野では不良設定問題、つまり答えのない問題と言われている。
  • 人間は心に浮かんださまざまな事の内、何を相手に伝えるのかを選ぶことができる
  • ここに「人の尊厳」がある
    • 何を言って、何を言わないかは心の化粧である
  • インターネットは匿名性によって、無意識の垂れ流しの場になっている。
    • 現実なら、悪口を言って相手が泣きそうになったら「そろそろやめといてやるか」となる
    • インターネットは相手の顔が見えないから、そうならない
  • 何でもかんでも言えばいいというものではないはずだ。
  • (心に浮かんだことのうち)何を相手に言えばいいのか。正解は死ぬまで分らない。
    • なぜなら相手の心は読めないから。(だから生きることは難しい)
共感する能力を持つ動物はヒトだけではない
  • 鏡に映ったイメージが自分だと分かる動物はかなり少ない
    • ヒト、チンパンジー、オランウータン、イルカ、シャチ、アジアゾウ:鏡の中のイメージが自分だと分かる。ミラーテスト
  • これらの動物に共通の性質⇒共感する能力が高い。ミラーニューロンの働きによる。
ミラーニューロン
他の個体の行動を見ると、あたかも自分が同じ行動をしているかのようにニューロンが反応すること
  • 興味深い実験がある。
    • 「実験」痛くない程度の電流を流されている人を男女に観察させた
      • 女性:いつでも痛みを共感する。
      • 男性:相手が事前に不正を働いていた場合、共感しない。
    • 男性は長い戦争の歴史の果てに、敵の痛みを共感しなくなったと考えられる。
どうやって共感する能力を育てるか
  • どうやって共感する能力を育てるか。二つ大事な要素がある
    1. 体を動かして生の体験をする
      • ミラーニューロンは運動するときに働く。正解がないから、自ら工夫しなければいけない。
      • コンピュータゲームと体を使ったゲームの違いは?
        • 前者はルールをコンピュータが決めている
        • 後者は自分たちでルールを決めないといけない。ゲームが一番面白くなるように、自分たちでルールを調整する能力が必要とされる。
          • 例えば、運動の苦手な子にハンデをあげる、など。
    2. 他人の気持ちが分かるためには総合的な学力が必要
      • サルには他人の気持ちを理解することができない
心を読み取る能力はヒトに特有のものである
  • 心を読み取る力は共感する以上の能力である
    • 動物は見た目と中身が一致した時は理解できる
    • 人はポーカーフェイスでも読み取れる
  • これは人間だけの能力
  • 心は見えない⇒想像力が必要⇒総合的な学力が必要。
  • 学問の究極の目標は「他人の気持ちが分かるようになる」ことではないか。
  • 共感できるのと心が分かるのは違う
  • 孔子がこんな言葉を残している
七十従心
七十にして心の欲する所に従って、矩(のり)を踰えず。
  • 七十になって老いぼれた、というのではなく、欲望に従っても人の道を外れることがなくなったと言っている。
  • これは物凄いことではないか。
  • また、論語孔子が死んで250年後に編纂されたものだ。
  • 孔子の素晴らしい人格が250年語り継がれたから論語が生まれた。
人生の究極の目標は人格の陶冶である
  • ドーパミンの放出にどのように社会性がでてくるか
  • 喜びの通貨を社会的な通貨に変えていける人
    • 自分勝手な人はドーパミンを自分の為の行動でしか放出できない人のことだ
  • 学問とは生きる喜びのためにある。
  • 究極の目標は人格の陶冶である、と考え生きていきたい。
  • 最後にその人を決めるのは人格。
    • そのことに気がついたら、人生は楽しい
  • 自分の人格を作品として磨く
    • そのためには生の体験が必要。
    • そして学問、じゃなきゃ人の心は分らない

*1:生まれついた性質や才能を鍛えて練り上げること。